介護士 独女Life♡

昭和生まれ平成ジャンプの人生

PLAN75 見てきた‼︎

カンヌ国際映画祭で、“オフィシャルセレクション「ある視点」部門”で監督である早川千絵監督が“カメラドール特別表彰”を授与されたことにより知名度も大きく上がった映画だと思いますが、以前からものすごく興味があった私はついに行って参りました( ´θ`)ノ

 

介護業界に携わっている者として、介護に進んだきっかけでもある『超高齢化社会』に向けて、この映画は今まで目を背けてきたことにピンポイントで問題提起を起こしてくれた映画だと思いました。

 

私自身、よく言われている人生100年時代】というものにあまり賛同していません。

そもそも、健康寿命で100歳まで生きれたら…の話であって、食事も排泄も発語もまともにできず、生かされている人を何人と見てきたか。

祖母の介護の時に家族が崩壊したこともあり高齢者という言葉にとても敏感になってきた。

私の周りにいる友達なんかは、介護の経験もしていないし「自分の祖父母は親が見るし、親もまだまだ大丈夫」なんて介護に対して全く関心がない。

身近に介護を必要とする人がいないだけで、将来の不安さえ感じずに生きていけるんだ。

以前、私もそうだったからなんとも言えないけど、2025年問題、2040年問題等いろんな問題が出てくる。

ただでさえ、値上げ、異常気象、世界情勢、、テレビをつければ不安が押し寄せる中、私たちが高齢になった時の社会保障は?そもそも日本あるかな?地球残っているかな?とさえ思ってしまう。

 

話が脱線しましたが、このPLAN75というのは、75才以上になった時に自分の生死を自分で選択できるというもの。

それが国の制度で施行されるようになったというものだから、なんともリアリティかつ世にも奇妙な物語のような不気味感もありますよね。

私はこの映画を見るまでは、賛成派というか私自身そのような人生にしたかった。

60〜65歳くらいで人生の最終章を迎えて70歳までには円満というか自己満足で最期を迎えたい。

 

でも、映画を見て考え方は少し変わりました。

 

*******ネタバレ注意********

 

倍賞千恵子さんが演じる主人公は身寄りもなく、賃貸で暮らし、客室清掃員として働きにでる78歳(ダッタカナ?)のおばあさん。

しかし県営住宅なのか古くて立退きを強いられ、職場も高齢ということもありクビ。

一気に住む場所も職場も無くし、不動産に頼るが年齢のせいで断られ、職安にいっても働き先はない。生活保護を提案されるも「まだできる」と信じている。やっとの思いで夜間の交通整備の仕事に就くが体力的に厳しい。

そんな中、前職の友人が自宅で孤独死

限界を感じたのかPLAN75に興味を示すようになった。

 

PLAN75を申請すれば、残りの人生を自由に使える10万円のお小遣いがもらえる。

24時間いつでも電話相談もできる(15分のみ)。

お金も入り、話し相手もでき、考え方が変わる人もいる。

優しくされたらもっと生きたいと思えるだろう。

でも、残酷なもので手続きが済んでいる以上、死へのカウントダウンは始まっている。

 

病院みたいな大きな施設にて、吸引により苦しむこともなく“その時”を迎える。一気に大勢。

そして民間企業に委託され、大勢で埋葬。それがPLAN75。

 

***********************

 

なんとも事務的で、生きた心地のしない映画だった。

もちろん、劇中ではこのプラン75を反対している人の描写も少しだけあったが、推奨している映画に感じた。

決して酷評ではなく、この少子高齢化に対する策はこういうことしかないのかなと思ったが、今まで気に留めなかった問題が膨れ上がったところで解決策はもうないんだろうなとも思った。

自分の将来をみているような気がした。

台詞の中に、「生まれるときは選べないけど、人生の最期は自分で選びたい」なんて言っていたが「死」は人によって考え方がまるで違う。

私は、生きていれば最期は安楽死を認めている国へ行って、遊んでからしにたい。

それができるだけの貯金は貯めておくつもり。

その分さえあれば、貯金せず節約もせずに暮らしていきたい。

生きているうちにケチらず楽しく暮らしたいから。そうすれば後悔もないし全うできた!と自己満で終えられるかな。

でも、そんな未来だれも分からない。

本当に考えさせられた。